2010年10月10日日曜日

清道洋一さんにも出品をお願いしました(*10.9分)

橘川琢さんの『うつろい』、田中修一さんの『遺傳』に続いて、清道洋一さんにも曲をお願いしました。私の詩による歌、『紫陽花』にしたいという御意向です。ありがとうございます。曲そのものは完成していて、2008年の12月から、作曲を始められました曲です。デモ音源は、2009年の3月に受け取っています。詩は、2008年4月30日、「詩の通信 II」第21号で発表しました。こんな詩です。




紫陽花


一度は枯れた紫陽花が
青い芽を吹いている
始まったばかりの夏が
紫陽花の命に触れた
乾き切ったベランダに
若葉は映える
みずみずしく 艶めいて
生きているよと語っていた
言葉もないのに
目に映る
紫陽花の笑顔
思いがけなかった
その無邪気さ
花は笑う
花は語る
葉を差しのべている
冬を堪(こら)えて春へ 夏へ
信じている
人と変わらぬ 紫陽花の
心の形

『遺傳』初めのレッスン(*10.8分)

長谷部二郎先生に、田中修一さんの『遺傳』を、レッスンしていただきました。とうてい弾けないので、まず1ページです。これを次回のレッスンまでに、何とか、ゆっくりでも弾けるようにしておきたいと思います。−−個人的には、今はトロッタ12のための練習を優先しなければならないという思いがあります。しかし、やむをえない、というよりも、『遺傳』の作曲者はトロッタの作曲者であり、トロッタ12では清道洋一さんの曲でギターを弾くのだから、この予期せぬ展開は、決して無駄ではないという確信があります。

2010年10月8日金曜日

田中修一さん『遺傳』 (*10.7分)

恥となるかもしれないのを承知で書きます。
田中修一さんが、私の、このボッサの会のために、編作を試みてくださいました。『遺傳』です。かつて、トロッタ5で歌わせていただきました。その時はヴァイオリン、ピアノと一緒に演奏したのですが、今回は、ギターのみ。しかも私が弾きます。私の技術では、おそらく、演奏不可能です。演奏可能としても、歌が一緒にあります。ギターはギターで独自に動き、歌は歌で、語りとともにある。
これを演奏することは、トロッタを例に出すまでもなく、私の理想です。達成できれば、理想の形を手にしたといってもいいでしょう。しかし、今はまだ、無理。無理ですが、何の努力もせずにあきらめるのは、田中さんはもちろん、音楽に対しても詩に対しても失礼です。努力をします。楽譜は、田中さんの新曲『古琴幻想~二面の二十五絃箏のための~』が演奏された、10月6日(水)の、すみだトリフォニー「二十五絃箏コンサート」会場でいただきました。あまりの難しさにひるみましたが、努力はしなければと、ギターの長谷部二郎先生に電話をし、レッスンの日を増やしていただくことにしました。
仮に不可能と決まっても、努力をします。

2010年10月6日水曜日

ボッサ「声と音の会」の歩み

来る2010年12月12日(日)、木部 与巴仁 SOLO LIVEとして、「第6回 ボッサ 声と音の会」を開催します。「声と音の会」は、cafe谷中ボッサの御好意と、お客様のご支援により、断続的に開催してきました。次回は、木部与巴仁が、自らの原点に立ち戻るべく、ただひとりの舞台をつとめます。詳細は後日、サイトやチラシなどで発表いたします。考えていますのは、詩唱に加え、「トロッタの会」などで木部が詩唱、演奏してきました曲を、ソロ・ヴァージョンとして演奏することです。音楽としての詩、音楽を伴う詩、音楽に詩がなってゆく時、そのようなことをテーマに、プログラムを組んでみたいと思います。お誘い合わせの上、お越しください。下に書きましたのは、これまで五回を数えます、「声と音の会」の題名と、出演者です。よろしくお願いします。




vol.1 「詩が生まれる」2006.2.10(金)
ピエール・バルー(詩人)

vol.2 「旅をする詩、音楽」2006.6.4(日)
細川周平(音楽学者)
石井康史(ギター)
内藤修央(パンデイロ)

vol.3 「島の音楽、島の物語~アリステア・マクラウドの世界~」2006.12.2(土)
磯村実穂(フィドル)
JIM Ediger(フィドル、ギター)
澤田幸江(解説)

vol.4 「詩と音楽を歌い、奏でる」2008.9.28(日)
清道洋一(作曲)
酒井健吉(作曲)
Fabrizio FESTA(作曲)
戸塚ふみ代(ヴァイオリン)
田口薫(ヴァイオリン)
菅原佳奈子(ヴィオラ)
對馬藍(チェロ)
森川あづさ(鍵盤ハモニカ、ナレーション)

vol.5 「音の形、詩の形、夢の形」2009. 9.30(水)/2009.10.11(日)
橘川琢(作曲)
清道洋一 (作曲)
田中千晴(フルート)
平 昌子(ファゴット)
仁科拓也(ヴィオラ)
内藤修央(パーカッション)
森川あづさ(打楽器ほか)
木部与巴仁(詩と詩唱)
扇田克也(造形)