2010年10月10日日曜日

清道洋一さんにも出品をお願いしました(*10.9分)

橘川琢さんの『うつろい』、田中修一さんの『遺傳』に続いて、清道洋一さんにも曲をお願いしました。私の詩による歌、『紫陽花』にしたいという御意向です。ありがとうございます。曲そのものは完成していて、2008年の12月から、作曲を始められました曲です。デモ音源は、2009年の3月に受け取っています。詩は、2008年4月30日、「詩の通信 II」第21号で発表しました。こんな詩です。




紫陽花


一度は枯れた紫陽花が
青い芽を吹いている
始まったばかりの夏が
紫陽花の命に触れた
乾き切ったベランダに
若葉は映える
みずみずしく 艶めいて
生きているよと語っていた
言葉もないのに
目に映る
紫陽花の笑顔
思いがけなかった
その無邪気さ
花は笑う
花は語る
葉を差しのべている
冬を堪(こら)えて春へ 夏へ
信じている
人と変わらぬ 紫陽花の
心の形

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